クリュッグは、最高級のシャンパンであり「シャンパンの帝王」と称されるほどで、栓を開けた瞬間に広がる芳醇な香りが魅力のシャンパンです。
今回はそんな「シャンパンの帝王」クリュッグの歴史やラインナップについてご紹介していきます!
1843年、フランス北部のランスという町でヨーゼフ・クリュッグによって創業され、6代に渡り続いている歴史あるシャンパンのメーカーです。
シャンパンの本質は歓びであるという理念を元に、気候に左右されることなく毎年最高のシャンパンを造り続け、そのこだわりから多くのワイン愛好家から愛されるシャンパンとなっています。
その中でもクリュッグを愛する熱狂的な愛好家たちは「クリュギスト」と呼ばれているそうです。
シャンパーニュの本質は歓びであるという信条を元に創業者であるヨーゼフ・クリュッグは、1843年、自らの名を冠したシャンパーニュメゾン クリュッグの創業を開始しました。
創業から現在まで、伝統の醸造方法を守りながら、150年以上もの間、最高峰のシャンパンを造り、6代目当主であるオリヴィエもクリュッグの歴史と伝統をしっかりと重んじた経営を行っています。
クリュッグでは、常に変わらない最高品質と味わいのシャンパンを生産するため、区画ごとにブドウ栽培をしています。
収穫されたブドウはそれぞれの区画が持つ個性に合わせて異なる樽で熟成されます。
ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエを、品種ごとにそれぞれの個性が最も発揮できる区画の畑で栽培され、どの区画にも優劣をつけず、中には庭より小さい広さの区画で栽培されているものもあります。
クリュッグでは創業当時から伝統に忠実、丁寧にシャンパン造りが行われています。
独自の製法の1つとして挙げられるのが、「バリック」と呼ばれるフレンチオークの小樽を使用した1次発酵です。
職人がきちんと手入れをすることで30年以上使用することができるという古樽で、低温で長時間発酵させることにより独自の複雑な味わいを醸し出しています。
そうして熟成させたベースワインをなんと250種類以上も保存しており、毎年その年のワインと保存されているヴィンテージワインの計400種ものワインをテイスティングしてアッサンブラージュ(調合)し、シャンパン帝王と称されるにふさわしい完璧な味わいのシャンパーニュが生み出されています。
ブレンドする際は最も古いもので20年以上の時を経たワインが使用されており、様々な年のワインを絶妙にブレンディングすることで単一年のワインにはない、豊かな味わいと香りを表現。
そうして造られるクリュッグのシャンパンはノン・ヴィンテージの分類でありながら、その丁寧さとこだわりに敬意を込めて「マルチ・ヴィンテージ」を呼ばれています。
クリュッグのシャンパンが高級なのは手間のかかる製造方法から来ています。
クリュッグを代表するシャンパン、グランド・キュヴェは1本を造るのにトータル20年以上の時間がかかるとされています。
ブレンド前のベースワインの平均熟成期間は10~15年で、先ほども記述した通り創業者であるヨーゼフ・クリュッグの方針に従って数種類のワインがブレンドされます。
ブレンドが行われたシャンパンは短くともそこからさらに6年の熟成が行われ、深く複雑な味わいを持った最高峰のシャンパンが生み出されます。
こうした手間からクリュッグのシャンパンは高価になってしまうのです。
クリュッグを代表する1本がこのグランド・キュヴェ。
それぞれ製造した年ごとにエディションが違い、現在最新のものは171エディションになります。
171エディションは2015年に収穫されたブドウを中心に、2008年、2013年、2014年のベースワインをブレンド、更に2000年、2006年のシャルドネも加えて造られています。
クリュッグ グランド・キュヴェ 171 エディションのブドウの割合は、ピノ・ノワール 45%、シャルドネ 37%、ムニエ 18%となっています。
淡いゴールドの色合いで風味は熟した果実やドライフルーツ、焼き菓子やバニラなどの豊かで華やかな香りが特徴で口に含むとまろやかながらも均整の取れた味わいが広がります。
歴史の長いクリュッグですが、ロゼシャンパンはブランドの歴史の中では比較的新しいラインナップになります。
クリュッグ家の5代目当主となるレミとアンリの兄弟の時代、1976年の収穫を迎えた夏の日からロゼシャンパン造りが始まり、それから6年後の1983年にクリュッグ初のロゼ シャンパンがリリースされました。
こちらもグランド・キュヴェ同様それぞれ製造した年ごとにエディションが違い、現在最新のものは27エディションになります。
クリュッグ ロゼ 27 エディションは2015年に収穫したブドウを中心に構成され、異なる収穫年 9年分から、約38種類ものワインをブレンドし、7年間の熟成を経てリリースされました。
クリュッグ ロゼ 27 エディションのブドウの割合は、ピノ・ノワール 57%、シャルドネ 23%、ムニエ 20%となっています。
優しく淡いピンクの色合いで、ローズヒップやピオニー、ピンクグレープフルーツの香りと共に蜂蜜や柑橘類、ドライフルーツなどの繊細な甘みを感じられます。
クリュッグのヴィンテージはブドウの品質が特に良い当たり年にのみ造られ、その年の特色を反映したシャンパンで年ごとに味わいが異なるのが特徴です。
ラインナップは1988、1995、1996、1998、2000、2002、2003、2004、2006、2008,2011となっています。
今回はヴィンテージシリーズの中でも最新の2011についてご紹介させていただきます。
2011年は気候の変動が激しく、しっかりと熟成しつつも甘さ控えめのブドウとなりました。
クリュッグ ヴィンテージ2011のブドウの割合は、ピノ・ノワールがブレンドのほぼ半分の割合の46%、シャルドネが37%、ムニエが17%となっており、地下セラーで13年間の熟成を経てリリースされました。
風味はアプリコットや甘いペイストリー、煮詰めた果実などの甘い香りがしつつも口に含むとブラッドオレンジやグレープフルーツの皮など柑橘の爽やかさとほのかな苦みを感じる味わいになっています。
クリュッグ クロ・デュ・メニルは単一区画で同じ年に収穫されたシャルドネのみを使用した珍しいシャンパンです。
シャルドネが良質な年であることと限られた量のブドウしかシャンパン造りに使えないため生産量は非常に少なく、年間12,000本程度と大変希少なお品でもあります。
ラインナップは1998、2000、2002、2003、2004、2006、2008となっています。
今回は最新年の2008についてご紹介させていただきます。
2008年はシャンパーニュ地方では14年ぶりに日差しも強くなく涼しい年となり、その影響でシャルドネの熟成もゆっくりと行われました。
風味はレモン、アプリコット、ビスケット、トースト、ホワイトグレープフルーツなど、鮮やかなコクがありつつ、締まりのある味わいとなっています。
最高品質のピノ・ノワールを産出する場所として知られるシャンパーニュ地方のアンボネ村で作られたブドウのみを使用しています。
クリュッグ クロ・デュ・メニルと同じように当たり年のピノ・ノワールのみを使用し年間2,000~3000本ほどと少数でしか造られない大変希少なボトルです。
ラインナップは1995、1996、1998、2000、2002、2006となっています。
今回は最新の2006についてご紹介いたします。
2006年は30℃以上の気温が23日にわたって記録されるなど、非常に暑い年となったため非常に出来が良く、芳醇なブドウが収穫された年になります。
15年の間クリュッグの地下セラーで熟成させより洗練された味わいとなっています。
明るい光を放つようなゴールドの色合いでりんご飴やリキュール、ビターオレンジ、デーツといった芳醇で甘美な香りに凝縮されたアーモンドパウダーやプラリネ、レモンの皮都いった濃厚さの中にビターさも感じられる味わいとなっています。
クリュッグ コレクションはごく限られた本数のクリュッグ ヴィンテージを、地下セラーの理想的な条件のもとで更に熟成させたボトルになります。
ラインナップは1981,1982、1985、1988,1989、1990、1995となっています。
今回は1995についてご紹介いたします。
みずみずしい味わい、素晴らしい個性を持ったクリュッグ ヴィンテージ1995をさらに熟成させ2020年6月と2021年6月のグループそれぞれにクリュッグ コレクションのコルクを授かりました。
製造から25年以上熟成させたクリュッグ コレクション1995は艶やかなペールゴールドの色合いが特徴で、カカオやオレンジマーマレードの香りとマドレーヌ、砂糖漬けオレンに絶妙なレモンが合わさって爽やかな味のコントラストが楽しめます。
ワイン愛好家からも称賛の声がやまない「シャンパンの帝王」クリュッグ。
こだわりの製法から感じられる丁寧な味わいが魅力であり、人生で1度は飲んでみたいものです!
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