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ワインの知識

王冠 ワインの知識 2025/01/10

ワインの知識

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世界一有名ワインを手掛ける【DRC】とは

ロマネコンティやラターシュといった銘柄はご存じでしょうか?

テレビのワイン飲み比べで高級な方を当てるような企画でよく扱われていたり、オークションでの高額商品として紹介されたりするため、ワインに親しみがない方でも聞いたことがある銘柄かと思います。

この2つの銘柄はどちらも同じ生産者のもので、生産者名を「Domaine de la Romanee-Conti(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ)」と言います。

頭文字を取って「DRC」とも呼ばれています。

ここで疑問が沸き上がるかと思います。

ロマネコンティって銘柄と生産者名どっちのことを指すのか?

正しくは「ロマネコンティ」という畑があったのでそこから生産者名が付きました。

それではロマネコンティの歴史を振り返ります。

畑名ロマネコンティの歴史

中世、フランス・ブルゴーニュ地方にあった“その畑”はサン・ヴィヴァン修道院が所有していました。

“その畑”は非常に優れたブドウが採れたため、人々から【ロマネ/Romanee】(古代ローマ人への敬意を表して)と呼称されるようになりました。

その後ロマネは競売にかけられ、コンティ公が所有者となりました。

ほどなくしてフランス革命が勃発。

貴族の荘園・所有畑はすべて没収されることとなり、畑名・区画の変更、細分化が進むこととなります。

そんな中でも人々はロマネコンティを崇拝し革命後も守られることとなり、この頃より【ラ・ロマネ・コンティ】と呼ばれるようになりました。

生産者ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティの歴史

1869年、現DRC当主のオベール・ド・ヴィレーヌの家系であるジャック・マリー・デュヴォー・ブロシェが【ラ・ロマネ・コンティ】の所有者となります。

この人物はロマネコンティも含まれるコート・ドールという地域でも有名なワイン畑のオーナーです。

その後、1912年ジャック・シャンボンとマリー・ドミニク・ド・ゴーダン・ド・ヴィレーヌが受け継ぐこととなります。

この時に【ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ/Domaine de la Romanee-Conti】という名称が登録されます。

フランス革命後も【ロマネ・コンティ】【ラ・ターシュ】【クロ・ド・ヴージョ】は単独所有畑でした。

単独所有畑とは、1人の生産者が1つの畑全体を所有しているという意味です。

ブルゴーニュの畑は区画ごとに所有者が違う場合がほとんどなので、単独所有の畑は貴重であり、「モノポール」とラベルに記載ができます。

クロ・ド・ヴージョはフランス革命後も単独所有が続いていましたが、1889年に売却され、現在では複数所有の畑となりました。

ロマネ・コンティとラ・ターシュが分散してしまうことを恐れ、1942年ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティとして法人化することとなり、アンリ・ルロワとエドモン・ド・ヴィレーヌが共同経営者となりました。1974年にラルー・ビーズ・ルロワとオベール・ド・ヴィレーヌが就任しましたが1991年にラルー・ビーズ・ルロワが解任。現在はラルー・ビーズの娘であるベリーヌ・フェナルがオベール・ド・ヴィレーヌと共に共同経営を続けています。

DRC所有畑

DRC創始者ジャック・マリー・デュヴォー・ブロシェの時代よりリシュブール、エシェゾー、グランエシェゾーを所有、1869年ロマネコンティ、1933年ラ・ターシュ、1963年モンラッシェ、1988年ロマネ・サン・ヴィヴァン、2000年代にコルトンと所有畑を広げていきます。

特級畑

ロマネ・コンティ

ラ・ターシュ

リシュブール

ロマネ・サン・ヴィヴァン

グラン・エシェゾー

エシェゾー

モンラッシェ

コルトン(借地契約)

1級

ヴォーヌ・ロマネ

ブルゴーニュ地方にある特級畑の1haあたりの平均価格は約9億円と呼ばれるほど価値が高く、さらにその畑を複数所有し且つ単独所有が2つあるという事実だけでもDRCが特別であることがわかります。

DRCのこだわり

1974年に初めて選果台を設置しました。これによっていままで収穫したブドウをそのまま圧搾まで進めていましたが、ブドウの成熟度合いでまとめることによってより品質が向上しました。

1985年からオーガニック栽培に力を入れ、畑の個性が明確に表現されるワイン造りを進めています。

DRCの醸造は伝統的なスタイルで行われています。

収穫したブドウは梗(コウ。房の実をつなげている茎の部分)が付いたまま圧搾・発酵を行い、

その後新樽で熟成を進めていきます。

ロマネコンティの畑の個性を引き出すために時間のかかる伝統的な製法を取っているのです。

ロマネコンティ畑の特徴

ロマネコンティは標高262m~272mの丘の中腹にあります。

斜面上部であれば標高が高くなり涼しいため、タンニンの引き締まったワインに。

逆に下部であれば豊満なワインとなることが多いです。

この地域は斜面上部から中腹までは石灰質の土壌が広がっています。

石灰質であれば水はけがよく、石が太陽光を反射してブドウの隅々まで光が届くため、この区画内で一番早くブドウが成熟します。

熟した後もそのまま摘まずに香りの元となるフェノールを伸ばす目的で収穫を遅らせます。

通常ブドウが成熟すると、動物に取られたり、寒気が来たりと長く置いておくメリットがないので収穫をしてしまいます。

小さな区画の細部まで行き届く管理で、手のかかる伝統的な製法を守ることで卓越したクオリティを維持できています。

ロマネコンティの味わい

歴史から畑の特徴まで見てきましたが、結局のところ、どんな味がするのかを深堀りします。

ロマネ・コンティに使われているブドウの品種はピノ・ノワールのみです。

ピノ・ノワールは透明感のあるルビー色でタンニンも少なく、なめらかな舌触りが特徴です。

香りはレッドチェリー・バラ・キノコといった香りがよく感じられます。

ロマネ・コンティの畑で成熟してからも長く樹上で管理することで、ラズベリーやスミレ・黒トリュフ・紅茶といった香りも感じられるようになり、複雑さが増していきます。

香りは余韻として長く続くため、「官能的」「エキゾチック」という表現がされるような味わいとなります。

知れば知るほど憧れが強まるのがDRCの魅力ですね。

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