お酒の商品名やラベルに記載されている言葉の意味を一気にご紹介します!
随時更新していきます。
1.シングルモルト(Single Malt)
1つの蒸溜所の原酒から作られたモルトウイスキー。
大麦麦芽のみを使用したウイスキーをモルトウイスキー、
トウモロコシやライ麦、小麦などの穀物を使用したウイスキーをグレーンウイスキーという。
シングルモルトは他の蒸溜所の原酒やグレーンウイスキーと混ぜずに瓶詰めされたもの。
2.シングルグレーン(Single grain)
1つの蒸溜所の原酒から作られたグレーンウイスキー。
トウモロコシやライ麦、小麦などの穀物を使用したウイスキーをグレーンウイスキー、
大麦麦芽のみを使用したウイスキーをモルトウイスキーという。
シングルグレーンは他の蒸溜所の原酒やモルトウイスキーと混ぜずに瓶詰めされたもの。
3.シングルカスク(Single cask)
1つの樽でできた原酒のみを使用して瓶詰めされたウイスキー。
シングルモルトウイスキーやブレンデッドウイスキーは、数十種類の原酒を混ぜて味わいを均一に整えて瓶詰めされるが、シングルカスクは他の樽の原酒とヴァッティングしないため生産量がかなり限られる。
1つの樽から瓶詰めできる本数は、樽が小さい場合は200本程度。
4.シングルバレル(Single Barrel)
シングルカスクと同じ意味。
バーボン=シングルバレル、その他ウイスキー=シングルカスクのように分けて使われている。
5.カスクストレングス(Cask strength)
カスク=樽、ストレングス=強さで、
樽で熟成した原酒に加水せず、かつ他の原酒とヴァッティングもせずに瓶詰めしたウイスキーのこと。
通常、瓶詰めの際には原酒に水を加えてアルコール度数を40度程度に調整するが、
それをしないためアルコール度数は55~60度程度と高くなり、その分香りや風味が強く出るようになる。
6.ヴァッティング(Vatting)
モルトウイスキー原酒同士、またはグレーンウイスキー原酒同士を混ぜること。
シングルモルトウイスキー、シングルグレーンウイスキーはこのヴァッティングによって作られる。
7.ブレンデッドウイスキー(Blended whisky)
モルトウイスキー原酒とグレーンウイスキー原酒をブレンドしたウイスキー。
モルトウイスキーは大麦麦芽、グレーンウイスキーはトウモロコシなどの穀物から作られる。
8.ブレンド(Blend)
モルトウイスキー原酒とグレーンウイスキー原酒を混ぜること。
混ぜてできたウイスキーを「ブレンデッドウイスキー」という。
9.ディスティラリー(Distillery)
蒸溜酒製造所という意味。
「キリンディスティラリー」「イチローズモルト ダブルディスティラリーズ 秩父×駒ヶ岳」などとラベルに表記される。
「ダブルディスティラリーズ」は、2つの製造所で作られた原酒をブレンドしたウイスキーであることを表す。
10.ポットスチル(Pot still)
銅で作られた単式蒸溜器のこと。
麦から作った発酵液「もろみ」を、ポットスチルに入れて蒸溜する。
単式蒸溜は原料の風味が残りやすい傾向があり、個性的な味わいになる。
11.パテントスチル(Patent still)
連続式蒸溜機のこと。
何度も連続して蒸溜を行うことができ、単式蒸溜と比べると雑味が取り除かれクセのない、よりクリアで滑らかな口当たりのウイスキーになる。
12.直火蒸溜
ポットスチルで蒸溜する際に加熱する方法は「直火蒸溜」と「蒸気蒸溜」の2つがある。
直火蒸溜はポットスチルの底に外側から1000度以上の火を当てて加熱する方法で、香ばしく力強い味わいになる。
蒸気蒸溜(間接蒸溜とも言う)はポットスチルの底部分にパイプを設置し、そのパイプに約130度の蒸気を通して加熱する方法で、マイルドで軽い仕上がりになる。
直火蒸溜はラベルに記載されることがあるが、蒸気蒸溜(間接蒸溜)は記載されない。
13.樽(Cask)
お酒を熟成させる樽のこと。
樽にはたくさんの種類があり、その種類によってお酒の味わいや香りが変化する。
樽の木材の種類は「ミズナラ樽」「アメリカンオーク樽」「スパニッシュオーク樽」など。
再利用樽(中古樽)の種類は「シェリー樽」「バーボン樽」「ワイン樽」などがある。
再利用樽とは、例えばワインを熟成した樽を買い取り、ウイスキーの熟成に使うことで、ウイスキーにワインの香りが移り独特の味わいに仕上げることができる。
14.カスクフィニッシュ(Cask finish)
ウイスキーを熟成した後、別の樽に詰め替えて再度短期間熟成させること。
ウッドフィニッシュともいう。
フィニッシュにはシェリー樽やワイン樽、ブランデーやスピリッツの熟成樽も使われる。
カスクフィニッシュを行うことで、樽の風味が付きより複雑な香りに仕上げることができる。
15.クラフトウイスキー(Craft whisky)
クラフト蒸溜所、マイクロディスティラリーと呼ばれる小規模な蒸溜所が生産するウイスキーのこと。
生産量が少なく、生産者のこだわりが詰まった個性の強いウイスキーになる傾向がある。
イチローズモルトを生産するベンチャーウイスキー社、
山桜を生産する笹の川酒造などがある。
16.ピート(Peat)
泥状の炭、泥炭(でいたん)のこと。
泥と石炭の間のような状態で、水分を多く含む。
ウイスキーの原料である麦芽を乾燥させる燃料として泥炭を使用することで、煙を浴びた麦芽にスモーキーな風味付けができる。
このようにして乾燥させた麦芽を「ピーテッドモルト」という。
17.ニューポット(New pot)
樽で熟成する前の、蒸溜した直後の蒸溜液。
この時点では無色透明。
18.原酒
ニューポットを樽で熟成中、または熟成した後の状態。
樽から出して何も手を加えていない状態のウイスキー。
19.ノンエイジ(NA)/ノンヴィンテージ(NV)
熟成年数の表記がないウイスキー。
ウイスキーの年数表記はブレンド/ヴァッティングされた使用原酒の中で最も熟成期間が短い年数を表記するルールになっているが、
ノンエイジとして年数の縛りをなくすことで、ブレンダーの原酒選びの自由度を上げ味わいの表現の幅を広げている。
20.ノンチルフィルタード(Non chillfiltered)
「冷却ろ過をしていない」という意味。
熟成後の原酒は温度が下がると麦芽や樽から出た香味成分が飽和状態になり、澱や白濁が生じる。
品質には問題ないが、消費者から澱を異物と勘違いされてしまったり、熟成後の綺麗な琥珀色を保つために行うのが冷却ろ過。
冷却ろ過の工程は瓶詰め前に原酒を0度程度まで冷却して澱を発生させ、それを紙や金属のフィルターに通して取り除く。
これを行うことにより見た目は綺麗に保てるが、香味・旨味成分が取り除かれてしまうため、あえて行わないウイスキーを「ノンチルフィルタード」という。
1.コニャック(Cognac)
フランスのコニャック地方で作られる最も高級なブランデー。原料は白ブドウ。
フランスが定めた製法条件をクリアしたものがコニャックを名乗れる。
条件は、指定されたブドウ品種を使うこと、
設計・寸法が制約された単式蒸溜器で2回蒸溜すること、
フランスのリム―ザン地方で生産されたオーク樽で2年以上熟成させることなど。
2回蒸溜することで雑味が減りまろやかな味わいに仕上がり、多くの人に受け入れられやすいのがコニャックの特徴。
5大ブランデーのヘネシー、レミーマルタン、カミュ、マーテル、クルボアジェはすべてコニャック。
2.アルマニャック(Armagnac)
フランスのガスコーニュ地方のアルマニャック地域で作られる、コニャックよりも長い歴史があるフランス最古のブランデー。原料は白ブドウ。
コニャック同様アルマニャックにも製法が定められており、
指定されたブドウ品種を使うこと、
連続式蒸溜器で1回蒸溜すること、
1年以上樽で熟成させることなど。
蒸溜が1回のためコニャックと比較するとブドウ本来の味がより感じられ、「野性的」と表現されることが多い。
3.等級
熟成年数を表すランク。
よく使われる等級は「XO」「ナポレオン」「VSOP」など。
詳細は「お酒別ラベルの情報を読み取ろう!」で解説していますのでぜひチェックしてみてください。
4.カラフェ(Carafe)
「ガラス瓶」や「水差し」という意味で、空気に触れさせて風味を引き出すためのもの。
似たような意味の「デキャンタ」は空気に触れさせることに加え、澱などの沈殿物取り除くために使うもの。
「デキャンタ」はウイスキーにも使われる用語。
5.リモージュ(Limoges)
フランスのリモージュという都市で作られた磁器のこと。
陶器とは原材料が異なり、陶器よりも硬く、軽い作りになっている。
レミーマルタンケンタウロス、ハインXOなどに使われている。
6.フィーヌシャンパーニュ(Fine Champagne)
原料のブドウを栽培している畑が一定の規格をクリアしないと使えない呼称。
フランスのコニャック地方は6つの区画に分けられ、そのうち土壌品質上位2つの「グランド・シャンパーニュ」と「プティット・シャンパーニュ」で生産された原酒をブレンドして作られたもので、
かつグランド・シャンパーニュを50%以上使用している場合に名乗ることができる、高級コニャックの証。
ヘネシーやレミーマルタンなどのラベルに表記されている。 二次流通業界では「ファインシャンパーニュ」と呼ぶことが多い。
Coming soon…